ネコハウス

気付けば、生活の中心が猫でした。

311*災害時にも役に立つ、Amazonの「ほしい物リスト」。

本日、14時46分に黙祷をささげました。
東日本大震災から六年、経ったんですね。

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※時間より少し前、床掃除を終えたところで撮影しました。


どんな記憶も少しずつ薄れていくものだと思います。人生のどん底だと思った瞬間ですら、少しずつ過去のものになっていく。ふとしたときに鮮明なイメージが広がることはあっても、思い出を「思い出す」という時間が少しずつ減っていく。

それは悪いことではなくて、傷が癒えるのと同じように、再び立って歩き出すためのステップなのだと思っています。

精神的な問題の解決は一筋縄ではいかないけれど、辛く悲しい記憶も経験としてとらえ、これからどうするか?につなげていければ、また同じことが起こったときには避けられる悲しみがあるかもしれません。


わが家では毎年3月11日に向けて災害時・緊急時についての見直しをしているのですが、今年も先月からアレコレ調べていたところ、こちらの電子書籍を見つけて読みました。

内容としては、東日本大震災のときにAmazonの「ほしい物リスト」が活用されていたという実録です。


Amazonの「ほしい物リスト」というのは、個人がほしいものを公開し、誰かにプレゼントしてもらうための機能のこと。

自分がほしいものを一つのページまとめ、それを公開し、見てくれた人が「贈りたい」と思ったらそのまま注文できるという流れです。アメリカでは離れて暮らす家族や友人向けのサービスだったようですが、ブロガーさんたちが気軽なプレゼント機能として一般公開*1利用されているのを見てそういう使い道もあるんだと気がつきました。

そして今回の本を読んで、「支援物資を送る」という活用方法があることも知りました。


流れとしては、実際の被災地の声を参考に「ほしい物リスト」の機能で「支援物資のためのリスト」を作成・公開し、寄付という形で支援ができるというもの。

被災した現地で本当に求められているものが、必要な数だけ届く。求められている形で、支援できる。これは本当に無駄のない方法だと思います。

ただ実際にはリストがあるだけではどうにもならず、被災地での配達手段、避難所ごとの受入れ態勢、現地との連絡方法やネット環境、リストの公開方法、そのリストが詐欺ではないことの証明…いくつもの問題があったそう。その一つ一つを体感できる本でした。


一番の願いは災害などが起こらないことで、その上で必要なのは個々の備えや心構え。でも更にこういった方法で支援を受けられるかもしれない、と思うとすごく心強いです。


実際の被災地では避難所や自治体ごとにリストを作成するものだと思いますが(状況によっては個人宅への配達が難しいため)、私もこの記事を書く前にリストを試作してみました。公開はしていませんが、つくり方を知っておくのも役立つかもしれないなと。そして昨年から何度かブロ友さんをお相手に、「贈る側」も体験させていただいています。

完全な余談ですが…最初は「具体的に贈れる形で見ず知らずの相手に公開する(される)」という設定に抵抗がありました。でもネット上で知り合った方にちょっとしたお礼やお祝いを言葉以外で、と思ったときとても便利なんです。相手の個人情報をうかがう必要もないし、品物選びで迷うこともないのがすごく気軽でした。また、猫の保護活動をされている方への支援などにも活用しています。


備蓄品などの見直しも怠れませんが、こういう便利な機能を新たに確認しておく、そして慣れておくことも「今」だからこそやっておきたい備えの一つ。

まだまだこういう、いざというときに便利なこと、でも普段は必要ないから広まらない&知らないことは多そうです。存在は知っているけれど、それが災害時にも役立つとは気づいていない場合もあるかもしれません。

それを調べて、できれば試してみる。 今年はそれを、私の防災テーマの一つにしています。


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※避難所生活をイメージしてそなえる「もの」以外の「こと」。

※荒んだ文面・内容ですが、個人的に注意喚起を求めた記事。


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本日の猫。

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ノビノビ過ごせるのは、きっと彼らにとっても幸せな時間。

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人も猫も「いつもと同じ暮らし」をできるだけつくり続けたいです。

*1:配達先(リスト作成者)の住所氏名など、詳細な個人情報は非公開にすることができます。